WBCが大変なことになっています。

昨日の韓国戦での惜敗で、日本の準決勝進出の夢はほとんど断たれたかに思われましたが、なんと!米国がメキシコに負けてしまいました。
しかも、日本の準決勝進出条件ピッタリの2失点で。
これはもう、神風ですね。うん。

さらに、この試合でも米国に有利となる微妙な判定があったそうな。
『【WBC】ポール直撃?の二塁打』(日刊スポーツ)

<WBC2次リーグ1組:米国−メキシコ>◇16日◇米カリフォルニア州アナハイム
 米国寄りと思える判定が3回にあった。しかも、判定を下したのは日本戦で「走者の離塁が早かった」として勝ち越し点を認めなかったデービッドソン審判員だった。
 この回、先頭のバレンズエラの打った打球は右翼ポールを直撃したかにみえた。右翼手がジャンプしながら差し出したグラブのかなり上を通過してグラウンドにはね返ってきた。しかし、一塁塁審のデービッドソン審判員はフェンス直撃と判断したもよう。ボールには右翼ポールの黄色い塗料が付着しており、メキシコベンチは猛アピールしたが判定は変わらなかった。

日本の時と同じ審判員とは、なんて分かりやすい・・・。(苦笑)

メキシコチームは既に2次リーグ敗退が決まっていたため、昨日は練習を取り止めてディズニーランド観光をしていたらしいのですが、結果的に失う物のない強みが今日の大金星に繋がったのでしょうか。

これで日本は三度韓国と準決勝でぶつかることになりましたが、その韓国チーム、やはり兵役免除が確定したようですね。(『【WBC】4強韓国の11人、兵役免除』(日刊スポーツ)
兵役免除という「ニンジン」が、韓国の今回の大躍進の原動力のひとつと噂されていただけに、「ちょっと決定が早すぎたんじゃないの?」なんてイジワルなことを思ってしまいます。
というのも、昨日の日本戦で準決勝進出が決定した後の韓国チームの喜びようは、まるで優勝したかのような騒ぎでしたし、最後にはピッチャー・マウンドに韓国の国旗まで打ち立てるほどでしたから、この2次リーグで満足しきってしまうんじゃないかと思うからです。

それにしても、国旗を持ってのウィニング・パレードはよく見かけますが、ピッチャー・マウンドに国旗を立てるのは初めて目にしました。
前々から、スポーツ選手のウィニング・ランなどでの国旗の取り扱いについては、個人的に少し気になることがときどきあったのですが、上の写真を見ると、もう少し丁寧な取り扱いをしてもらいたいものだと、他国の国旗ながら思ったりします。
国旗というと、拒否感を示す人もいるかもしれませんが、自国の国旗に限らず他国の国旗であっても、国旗はその国を象徴する物ですから、取り扱いにはしかるべき配慮が必要だと思います。
以下、国旗の取り扱いについて、「国旗の取り扱い」(インターネットランド)より一部引用させてもらいます。

1.国旗は、国や国民を表しているので、汚れていたり,破れたりしているものは使わない。
2.国旗をあげている時間は、日の出(始業時)から日没(終業時)に揚げる。
3.悪天候の時は、外に揚げない。
4.外に揚げるとき、門の中から見て右側(外から見て左側)に揚げる。 一般に、左を優位とするため。
5.旗を揚げるときは起立し、帽子を取って敬意を表す。
6.国旗をポールに揚げるときは、ポールの先に付くように揚げる。
7.三脚を使うときは、ポールの上に冠頭(球、矢じり)をつける。また、旗が地面に着かないようにする
8.国旗と多の旗を一緒に揚げるときは、国旗を先に挙げ、他の旗を少し後に揚げる。
9.国旗と他の旗は別々のポールに揚げる。
10.降ろすときは、国旗を最後にする。
11.ほとんどの国が法律でデザインを決めている。国によって国の代表の交代などで、デザインが変わるときがある。
12.外国の旗をたくさん揚げるときは、便宜的に国連による国名、アルファベット順に並べるのが普通だが、特に決まりはない。また、国の数が奇数の時は、日本を中心に左右交互に並べていくこともある。
13.壁に掛けるときは、余裕がなければ縦向きにに掛けることもできる。カントンのある旗は、カントンを必ず向かって左上にしなければならない。縦型専用の旗がある国もある。縦向きにしてはいけない旗があるので気をつける。いずれにしても、きちんと確かめる必要がある。
14、 旗で「おくやみ」を表すときは、半旗を揚げるときがある。半旗はポールの一番下まで一度揚げてから、旗の半分の高さまで位置をさげる。降ろすときも、ポールの一番上まで揚げてから降ろす。ポールの冠頭に黒い布を巻いて「おくやみ」を表すときもある。

上の注意事項を読んでもらえれば分かるように、国旗は地面に着けたり、引きずって汚さないように、気を付けて扱うべきものです。
先日も、「荒川選手の日の丸ウィニング・ラン」がNHKで放送されなかった件が話題になりましたが、私が見た範囲では、彼女の国旗の取り扱いはそれなりに丁寧な物であったと思いますし(身にまとうことへの是非はあるでしょうが)、その心配りがあの場面をより美しく見せていたのだと、私は思います。
まあ、国旗といっても、ただの布きれに国のマークを書いただけのものじゃないかと言われてしまえばそれまでですが、少なくとも国を代表して戦い、ウィニング・パレードで国旗を打ち振って大騒ぎするのであれば、国旗に対して少しばかりの敬意を払うべきではないのかと思います。

さらに、彼らが国旗を突き立てたグラウンドは、野球選手にとっては神聖なもので、特にマウンドはピッチャーにとってはもっとも大切な場所でしょう。
そして、選手に限らず、普段からグラウンド整備に取り組んでいるグラウンド・キーパーの皆さんにとっては、つねに最良のコンディションを維持するべく神経を使い管理しているものであり、彼らがそのプライドを懸けて守っている場所と言えるでしょう。
その神聖な場所に、そのグラウンドのある国家とは関係のない異国の国旗を突き立てて荒らす行為は、きわめて無神経で、許されるべきものではないと思います。

まあ、日本が負けた悔しさ紛れの批判と受け止められるかもしれませんが、昨日も少し書いたように、スポーツの国際イベントでは、国家間の相互理解と交流が促進されるべきと私は考えていますので、勝って喜ぶ気持ちも分かりますが、敗者や開催国ならびに参加国に対する、最低限の気遣いも忘れないでほしいと思うのです。

今回のようなことが、もし甲子園球場のピッチャー・マウンドで起こったら、どうなるか?
なんてことも思いました。