『麻生外相 歴史認識発言に内外で批判広がる』(毎日新聞)

衆院予算委で慎重姿勢を貫いた麻生太郎外相だが、最近の歴史認識発言に内外で批判が広がっている。麻生氏は対中韓関係について「一部の話だけが悪いからみんなが悪いという意識は持っていない」との姿勢を貫いているが、関係改善を模索する政府にとって「外相発言」は足かせになりつつある。慎重ぶりの背景には、こうした事情もあったとみられる。
 最近の発言は「天皇陛下の(靖国神社)参拝が一番だ」「日本が(植民地支配下の)台湾に義務教育を持ち込んだ。結果としてものすごく教育水準が上がった」など。13日の米紙ニューヨーク・タイムズは「外交センスは彼の歴史認識と同様に奇妙」と酷評し、14日の北朝鮮内閣機関紙「民主朝鮮」は「政治的人気を上げて、総裁選で有利な位置を占めようとしている」と決め付けた。
 外交筋は「日中は首脳がストップしているので外相会談が重要だが、慎重に時期を選ばないとおそろしい結果になる」と不安視しており、日中外相会談は再開の見通しが立っていない。公明党幹部らも麻生氏の発言を批判している。【中田卓二】

海外からの批判として取り上げられているのが、「また大西か」で有名なニューヨーク・タイムズと、北朝鮮内閣機関紙の2紙だったりするのは、どうなんでしょうか。
他にもうちょっとマシなのはなかったのでしょうかねぇ・・・。

日中関係において、首脳会談を拒否しているのは中国側なのですが、麻生外相の問題発言連発を受けて、外相会談も拒否されそうな雲行きかもしれませんね。
まあ、マスコミ的には両国関係が揉めに揉めて、事件性がアップした方が記事を書きやすいのでしょうが、最初は小さな種火ほどのものが、ムハンマド風刺画問題のような大火事になることもありますからねぇ・・・。
煽るだけ煽っておいて、「こじれにこじれた対アジア外交を、どうするおつもりか?」なんて書いてみたりするのも、放火犯としての醍醐味だったりするのでしょうか?

外国紙や要人の発言を記事にすることは、一見客観的で公正な記事であるかのように見えるところが「ミソ」なのですが、一部の偏った意見だけを集めて来て、それがあたかも大勢の意見であるかのように読み手に誤認させる手法は、新聞社独自の主観的な意見を述べた記事よりも、ずるいやり方だと思います。(まあ、「あり」ですが)

最後の「外交筋」というのも、どのくらいな役職の人なのか不明ですが、「おそろしい結果になる」という発言をわざわざ挿入しているところも、なかなか芸が細かいですね。