『米 太平洋地域で海軍力増強へ』(NHKニュース)

tyujhg2006-01-28

アメリカ国防総省は、アメリカ軍の基本戦略や兵力構成を4年に1度定める国防計画、QDRを、来月上旬発表する予定です。NHKが入手した草案によりますと、世界の貿易や輸送がアジアに占める比重が高まっているとして、アメリカは、太平洋地域で海軍力を増強するなどアジアを重視する姿勢を明確にしています。具体的には、潜水艦について、太平洋と大西洋に現在、同じ割合で配備している態勢を変え、60%を太平洋地域に重点的に配備するとしています。また、太平洋地域に現在6隻配備している空母についても、「常に6隻以上が太平洋地域で作戦可能な態勢にする」と表現し、太平洋地域に追加派遣する可能性を示唆しています。さらに、この地域で、日本、オーストラリアの同盟国に加えて、インドを戦略的なパートナーとして位置づけ、軍事的な協力関係を強化するとしており、軍備の増強を進めている中国をけん制するねらいがあるものとみられます。


日本は、オーストラリアと並んで太平洋地域における、米国の重要なパートナーとなっていますが、米国は新たにインドとも関係強化を図って行くようです。
インドは、中国と並んでアジア地域で急激な経済発展を遂げている人口大国であり、中国とは違って一応民主主義国家です。
急激な経済発展にともなって、徐々に覇権主義的傾向を強めつつある中国を、背後から牽制する意味でも、米国がインドと繋がりを強めることは大いに頷けることだと思います。
ただ、上の記事でひとつ気になることは、米国の同盟国の中に韓国の名前がないことです。
最近の冷え込んだ米韓関係を見ていると、もはや米国は韓国を同盟国として信頼していないのではないかと思います。
昨年のノ・ムヒョン大統領のバランサー発言に代表されるように、韓国は世論も含め、米国と中国の間で、フラフラと揺れ動いており、その不安定さが、北朝鮮の困窮とともに極東アジアの大きな不安定要素となっているように思います。
米国が行う北朝鮮に対する経済制裁についても、北朝鮮擁護に回るなど、まったく立ち位置の定まらない優柔不断な態度を見せており、通貨偽造などの国際的犯罪に手を染める北朝鮮と変わらない、無責任な姿勢であると思います。
このままでは、北朝鮮ともども国際的な信頼を失うことは必定だと思います。
それから、対日関係についても言及しますと、韓国空軍参謀長が自ら操縦する最新鋭戦闘機で新年早々デモンストレーション飛行したのが、日本と韓国との間で領有権が問題になっている竹島であったことでも明らかなように、韓国政府が日本を仮想敵国見なしていると採られてもしようがないような行動を色々と行っています。
そして、韓国マスコミも大々的に取り上げて、戦意高揚?に一役買っています。
さらに、こんなニュースも。
『韓国本物軍艦 海自を“迎撃” 国防省 映画撮影に協力 「韓半島」』(西日本新聞)

【ソウル21日原田正隆】韓国近海へ出動した日本の海上自衛隊を迎撃するため韓国海軍が緊急出動―。韓国で六月公開予定の大作映画に登場する物騒な仮想シーンの制作に韓国国防省が協力、本物の軍艦や戦闘機の撮影を許可したことが分かった。韓国メディアは「外交摩擦の火種になりかねない商業映画を国防省が支援するのは初めて」と伝えており、日韓間で物議をかもしそうだ。(後略)

このようなことを続けながら、「韓日友好」を口にしたり、韓国人渡航者のビザ免除を要求したりするのですから、本当に不思議です。
ただ、昨日も書いたように、日本ではネットを中心に、急速に嫌韓感情が増幅していますが、単に国民感情として韓国に対して「不満」が溜まってきているだけならまだしも、韓国に対して日本国民の間にある種の「不安」が蓄積してきているのなら、これは非情に問題であると思います。