『独首相、関係修復を宣言 米大統領はべた褒め』(共同通信)

tyujhg2006-01-14

【ワシントン13日共同】ドイツのメルケル首相は13日にブッシュ米大統領と初会談した後の共同記者会見で、イラク戦争をめぐり対立した両国は「新たな一章に入る」と関係修復を宣言。大統領も「良好な関係が築けると確信する」と応じた。
 イラク戦争に反対したシュレーダー前首相に代わり、昨年11月に就任したメルケル首相の第一印象について、大統領は「信じられないほど好感を持った」と語り、「賢くて能力にあふれ、気迫がある」とべた褒め。
 旧東ドイツで育った首相に大きな関心を示し「(東ドイツという)圧政国家と自由社会の違いを知る人と話すと気分が高揚する」と述べた。
 一方、メルケル首相は、米国との関係について「テロとの戦いだけではなく(幅広い)共通利益に基づくべきだ」と指摘。「われわれにはルールに従わない中国のような競争相手がいる」と話し、中国への対応で連携を呼び掛けた

ドイツはメルケル首相に変わって、それまでのシュレイダーによる反米路線から180度方向転換するようです。
フランスでも、シラク大統領の指導力が弱まり、次の大統領選では、去年の仏暴動で名を馳せたサルコジ内相が有力候補とみられるようです。
これまでEUを引っ張ってきた独仏が、ともに政治的な変化を遂げることによって、世界の政治地図は大きく塗り替えられるかもしれません。
とくに、貿易黒字を積み上げ続ける中国にとっては、風当たりが強まることは容易に想像がつきますし、すでにその動きが顕在化してきています。


『EU加盟国、中国靴で市場経済認定を却下』(日本経済新聞)

ブリュッセル=下田敏】欧州連合(EU)の加盟国は12日、中国の靴製造業者など13社が求めていた市場経済の地位認定を却下した。認定が拒否されたことで、EUが中国製の作業靴に対する反ダンピング(不当廉売)措置を発動する公算が大きくなった。EUと中国はブリュッセルで交渉を進めているが、通商摩擦を回避できるかどうかは微妙な情勢だ。
(後略)


中国の経済的な台頭は、巨大市場としての魅力も大きいですが、廉価な労働力に物を言わせた低価格製品によって、国内市場が壊滅的打撃を被ることは、米国はもちろん、EU諸国も、避けたいでしょうから、さまざまな形で中国バッシングを行っていくのではないでしょうか。
かつては、日本も欧米諸国のバッシングにさらされながら、国際社会で生きていく道を見つけてきました。
中国が、今後もこれまでのような経済発展を遂げられるかどうかは、国際社会とどのように協調していけるかに掛かっているように思いますし、そういう意味では、日本は敵に回すより、味方にしておく方が中国にとっては有利だと思うのですが・・・。